会員制を採用しているゴルフ場のメンバーになるためには、ゴルフ会員権を購入しなければなりません。そのゴルフ会員権の購入時に覚えておきたい点の一つに、会員権はメンバー組織の運営形態によって種類分けされているという点が挙げられます。現在営業している会員制ゴルフ場のうち、最も多くの所で導入されているのは、預託金会員制です。この仕組みが採用されているゴルフ場では、ゴルフ会員権の購入者がメンバーとして承認されるときに、指定された金額を預託金としてゴルフ場を運営する組織に納入します。

新たにメンバーとなった人は、預託金の納入をもって施設の優先利用権が得られるほか、退会時には預け入れたお金の返還を請求できます。会社組織となっているゴルフ場の運営組織の中では、株主会員制をとっている所があります。この仕組みが採用されているゴルフ場の会員権の取得は、運営会社の株式を取得することを意味しており、施設の優先利用権だけでなく、株主として会社経営に関わる権利も得られます。また、何らかの理由で運営組織が解散することになった場合は、所有株式の比率に応じて分配を受けることもできます。

歴史の古いゴルフ場を中心に採用されているのが、社団法人会員制です。このタイプのゴルフ場の会員権を持つ人は、他の種類のように場内の施設を優先的に使用できるのはもちろん、社団法人の社員として施設の経営にも携わることができます。利益ではなく公益の追求を目的に運営組織が設立されている関係で、会員権の第三者への譲渡は原則認められていません。社団法人会員制のクラブメンバーになるためには、欠員を補うための募集に応募し、厳しい審査を通過する必要があります。